美濃焼の魅力
美濃焼の魅力
the charm of minoyaki日本人の暮らし
に溶けこむ
美濃焼の魅力とは?
美濃焼は、岐阜県東部の東濃エリアでつくられるやきものです。 ふだん使いの食器の多くが美濃でつくられ、 実は国内シェアの約半分を占めています。 日常的になにげなく使われている美濃焼は、 名前を知らなくても私たちの食文化を根底から支えています。
やきもの生産
日本一の
岐阜県土岐市
日本で製造される陶磁器の約半分のシェアを占める美濃焼。美濃焼の産地・岐阜県東濃エリアの中でも土岐市には200を超える窯元があり、美濃焼の70%ほどが土岐市で生産されています。
市内にある2つの道の駅「志野・織部」「どんぶり会館」には伝統的な食器から現代的なテーブルウェアまで個性豊かな陶磁器が並び、近隣には陶磁器の試験場や文化施設なども充実。「やきもののまち」としてその名を知られています。
私たち山万は土岐市の陶磁器卸商社が一同に集まった「織部ヒルズ」を拠点に事業を展開しています。
美濃焼の
歴史
美濃焼の歴史は古墳時代にまでさかのぼります。そこから奈良時代にかけて須恵器(すえき)と呼ばれる土器が焼かれ、平安時代になると 釉薬を用いた白瓷(しらじ)が、そして鎌倉時代には庶民にも購入できる山茶碗(やまぢゃわん)が生まれました。
戦国時代を経て安土桃山時代に入ると、茶道の隆盛を追い風に個性豊かなやきものが次々と生まれました。江戸時代には本格的な陶磁器生産もスタートし、品質の良い美濃焼は全国に広まっていきました。美濃焼は海外にも輸出され、岐阜県が世界に誇る土と火の工芸として高い評価を受けています。
美濃焼の
種類
良質な土と釉薬の原料が豊富にあった東濃エリア。さらに工程ごとの分業化が進んだことで、あらゆる陶磁器の生産が可能になりました。現在では、一般食器をはじめ花瓶、置物、タイルなどの生活用品からファインセラミックまで生産されています。
伝統的工芸品に指定されているだけでも15種に及ぶ多彩な美濃焼の中でも特に有名なやきものが、漆黒の輝きをもつ「瀬戸黒」、素材の温かみを感じる「黄瀬戸」、白を基調とする優美な「志野」、奔放な造形と文様で野趣あふれる「織部」の4種です。
この4種は安土桃山時代のわずか30年ほどの間に生まれ、それぞれの進化を遂げて今なお人々の心を魅了しつづけています。
美濃焼の
魅力
美濃焼は「特徴がないのが特徴」と言われますが、実はそれこそが美濃焼の魅力だと感じます。過去の制約にしばられることなく、それぞれの時代の流行を柔軟に取り入れることで、やきものの新たな可能性を拓く多彩な表現が生まれました。
良質な原材料と1300年にわたって蓄積されてきた技術・ノウハウが自由な作風や新たな表現へのチャレンジを後押しし、これからも時代の空気をカタチにした斬新なやきものが美濃から生まれていくと信じています。